理事長挨拶

あおもりNPOサポートセンター理事長 斉藤雅美

2008年からあおもりNPOサポートセンター(以下anpos)のスタッフとして活動して参りました。前職が警察職員であり、それまでNPOや市民活動について考えることは皆無であったと思います。そんな私にとってanposの業務やそこに関わる人たちとの出会いは新鮮で楽しくとても刺激的でした。働き始めて一ヶ月もしないうちに、ずっとNPOの仕事を続けたいと強く思ったことが思い出されます。

その頃からanposは行政より様々な委託事業を受けるようになりました。社会の流れとも言うべき緊急雇用事業を受託し、大勢のスタッフを抱えたこともあります。地域の人財となる人材を育成する事業、廃校を活用し雇用を創出する事業、震災復興をコミュニティビジネスの手法で支援する事業、新しい公共支援事業など、その時々の社会課題の解決に向け行政と協働で事業化した経験は非常に価値のあるもであり、貴重な経験だったと思います。

現在行政からNPOに事業を委託することは随分少なくなり、事業収入の多くを委託事業に頼っていたNPOにとっては非常に厳しい時代になりました。これはanposに限らず全国の中間支援組織が直面している問題です。

しかし私は「ピンチはチャンス」だと考えます。大きな事業を遂行するため、立ち止まることなく邁進して参りましたが、今こそ中間支援組織の役割を再考し、今できること今やるべきことについてじっくり向き合う時が来たのだと思います。

anposとは「人と人とをつなぐ法人」でありたいと思っています。市民、行政、企業などそれぞれの立場で地域を思う皆さまと手を携え、人と人とをつなぐ法人として業務に精励いたす所存でございますので、今後ともご支援を賜りますようお願い申し上げます。